スタッドレスタイヤチェーン

どっちを選べば良いの?

と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

今回は自動車の冬道装備(滑止器具)について

お話します。

 

 

 

 

氷雪路はなぜ滑るのか

氷雪路はなぜ滑るのか?

冬でも雪や氷は気温などによって

解けることがあります。

この解けた水分が雪や氷の表面を覆ったものを

水膜と言います。

 

この水膜が路面とタイヤの間にあることで

摩擦力が小さくなり滑るのです。

逆に摩擦力を大きくすれば止まります。

これがスタッドレスタイヤやチェーンなどの

冬道装備(滑止器具)です。

 

まずは、どのような種類の冬道装備

(滑り止め器具)があるのか分類してみました。

 

冬道装備(滑り止め器具)

冬道装備(滑り止め器具)の種類

 非装着型・・・タイヤ自体が滑止器具(タイヤ型)         

            スタッドレスタイヤ

            オールシーズンタイヤ

 

 装着型・・・・タイヤに滑止器具を着ける(チェーン型)

            金属チェーン

            非金属チェーン

            布製チェーン

            結束バンド型チェーン

            スプレー式チェーン

 

スタッドレスタイヤ

スタッドレスタイヤ

スタッドレスタイヤは

以前、冬道装備として使われていた

スパイクタイヤが使用禁止になったため

新たに乾燥路も走れる冬用タイヤとして

開発されました。

 

スタッドレスタイヤに限らず

タイヤが路面に接地する部分を

トレッドと言います。

このトレッドには塊のような部分があり

これをブロックと呼びます。

 

ブロックとブロックの間にある大きい溝を

グルーブと呼びます。

このグルーブとは別に

ブロック自体に細かい溝が刻まれています。

これをサイプと言います。

 

スタッドレスタイヤには多くのサイプがあります。

サイプには水膜の原因となる水分を

ある程度吸収してタイヤの回転で放出しています。

 

スタッドレスタイヤは

ノーマルタイヤより柔らかいので

気温の低い冬でも氷雪路に密着し

走ることや止まることができます。

 

ただしスタッドレスタイヤは

高温になると硬化してグリップ力が落ちるので

冬シーズンが終わったら

早目にノーマルタイヤに交換した方が良いです。

 

オールシーズンタイヤ

オールシーズンタイヤ

オールシーズンタイヤのサイドウォール

(タイヤの側面)にはM+Sの刻印

(Mは泥、ぬかるみの意味 Sは雪の意味)あり

性能はドライ&ウェットを想定したノーマルタイヤと

雪路に対応したスタッドレスタイヤの

間に位置します。

 

オールシーズンタイヤは

更に大きく2種類に分けられます。

 

1つ目はM+Sの刻印だけで

降り始めの多少の雪路に対応できる

ノーマル寄りのオールシーズンタイヤです。

 

2つ目はM+Sの他に

『SNOW』やスノーフレークマークの刻印の

ついたスタッドレス寄りの

オールシーズンタイヤです。

 

 

金属製チェーン

金属製チェーン

金属製チェーンには鎖状のリングチェーンと

スプリングコイルにワイヤーが通った

ケーブルチェーンがあります。

 

リングチェーンには

ラダー型(はしご型)と亀甲型があり

ラダー型よりも亀甲型の方が横滑りに強いです。

 

大概のリングチェーンは200~300mくらい走行たら

締め直しが必要です。

締め直しをしないと緩んでタイヤから外れ

思わぬ事故に繋がることがあります。

 

またチェーンが切れた状態のままで走ると

チェーンで車体を叩いたり擦ったりと

傷つけることになります。

 

ケーブルチェーンは

リングチェーンより切れにくく

厚みがあまり無いのでガタガタとする

振動は少ないです。

 

非金属製チェーン

非金属製チェーン

非金属チェーンのトレッド(路面接地面)

はゴムやウレタン樹脂が使われています。

金属チェーンに比べ価格は高めですが

基本的に締め直しはありません。

 

金属チェーンにくらべ静音でスピードを出せますが

切れる恐れがありますので

スピードは控えめにした方が良いです。

 

布製チェーン

布製チェーン

布製チェーンはタイヤへ

被せるように取り付けます。

手軽に脱着できるのが一番の特徴で

金属チェーンのように締め直しはありません。

 

ただし乾燥路では激しく傷みますので

小マメな取り外しが必要となります。

 

基本的に消耗品として考えた方が良いと思います。

 

結束バンド型チェーン

結束バンド型チェーン

結束バンド型チェーンは

金属・非金属・布チェーンとは違い

タイヤとホイールを括るようにして取り付けます。

結束バンド型チェーンはスチールホイールには

取り付けることができません。

またアルミホイールであっても

ホイールに十分な空間が無いと

ブレーキローターに干渉してしまうので

取り付けることはできません。

 

また充分な空間があって取り付けられた場合でも

ブレーキを掛けたときに結束バンド型チェーンが動いて

ホイールと結束バンド型チェーンが擦れて

キズになることがあります。

 

消耗品で緊急時用と考えた方が良いです。

 

スプレー式チェーン

スプレー式チェーン

スプレー式チェーンは

タイヤのトレッドに吹き付けることで

トレッド面に凹凸の樹脂が付き摩擦力が上がって

発進や停車ができるようになります。

 

他のチェーンにくらべると

脱着は無く吹き付けだけの手軽さが特徴です。

 

道路状況にもよりますが

効果が著しく減少しますので

再び吹き付けが必要になります。

 

タイヤのトレッド面に吹き付けた樹脂は

走行することで自然に剥離してしまいますが

また吹き付けの際は注意が必要で

ボディーやタイヤハウスに付着した場合

自然に剥離しないため落とすのに手間が掛かります。

 

消耗品で緊急時用と考えた方が良いです。

 

メリット・デメリットの一覧表

メリット・デメリットの一覧表

 

 

 

 

 

YES・NOチャート

YES・NOチャート

簡単なYES・NOチャートを作ってみました。

参考にしてください。

 

スタッドレスタイヤとチェーンどっちにしたら良いの?

スタッドレスとチェーンどっちにしたら良いの?

私の友人で東北に住んでいる人がいまして

彼の話では

除雪されて雪がないからチェーンを外す

雪が降って来たからチェーンを付ける。

というのはなくで

雪国では冬になったら

スタッドレスを履くことが

普通だそうです

 

たぶんスタッドレスタイヤとチェーンをどちらを選べば良いの?

と考えている方の大半は

冬に雪が降るか降らないか
また降っても年に1回、2回程度

という地域に住んでいる方ではないでしょうか?

 

その状況で使うか使わない物に高額は出せませんよね。

 

私も都会に住んでいますので

もしスノースクートに出会わず

スキー場に行く機会がなかったら

同じように迷っていたと思います。

 

私の場合

ちょっと欲しいホイールがあり購入したので

結果、純正のホイールにスタッドレスを履かすことに

しました。

 

ここからは私の主観になりますが

タイヤハウスとタイヤに間があり

チェーンを取り付けられるスペースがある

都会在住でスキー場や雪国は行かない方は

 

オールシーズンタイヤスノーフレークマーク付

チェーン

の組み合わせが良いと思います。

 

なぜチェーンも必要なのかと言いますと

2014年の1月15日

前日の大雪から一転

朝から晴れ。

屋根からはポタポタと

雪の解ける雫の中

 

お向かいさんがガレージから車を出そうとしてました。

取りあえず出すには出したのですが

そこから先

何としても前に進みません。

 

結局あきらめてガレージに車を戻していました。

 

お向かいさんの車は前輪駆動車ですが

一応

四輪ともスタッドレスタイヤを履いていました。

 

このように四輪スタッドレスタイヤでも

動きが取れないこともあります。

 

近年では異常気象で

元々冬でも温暖で雪に無縁だった地域が

ドカ雪になることが多く見受けられます。

 

念には念を入れ

いざという時のために

チェーンを保険代わりに持っていても

良いのではないでしょうか。

ちなみに私はケーブルチェーンを持っています。

迷っている方の参考になれば幸いです。